先日読書めもにupした「火を熾す」に収録されている、ジャック・ロンドン著の短編。メキシコ革命(1911年~)を題材とした、一人の寡黙なメキシコ人青年の姿を淡々と綴っている一篇です。
革命(改革といった方がいいかな?)という言葉だけは今の日本にも溢れているけれど、この一篇と私達が知る世界とは全く違う。単に国の違いや人種、時代背景というたものだけではなく、貧困に喘ぐ人々の現状とそれを打破しようとする……噴火前の火山のようなエネルギーのようなもの。「戦う」というより「疲弊している」と現代とは、時代の流れを変えていく力の違いを見たように感じました。
勿論、それはジャック・ロンドンの表現力でもあるのだと思います。
派手な描写はなく、ただ一人のメキシコ人青年の姿を綴っていく。その寡黙な様は革命組織の仲間ですら不気味に思うほどで、主人公を理解、受け入れようとするより距離をおいてその行方を見守っているような流れが逆に、青年の中の圧力を表現しているのだと感じました。
その圧力はラストで一気に爆発するのですが。この力強さが、作品の力でもあるのかと。
一篇読んでは、ゆっくり吸収して、また次の短編を読みたいかと思いますー。
革命(改革といった方がいいかな?)という言葉だけは今の日本にも溢れているけれど、この一篇と私達が知る世界とは全く違う。単に国の違いや人種、時代背景というたものだけではなく、貧困に喘ぐ人々の現状とそれを打破しようとする……噴火前の火山のようなエネルギーのようなもの。「戦う」というより「疲弊している」と現代とは、時代の流れを変えていく力の違いを見たように感じました。
勿論、それはジャック・ロンドンの表現力でもあるのだと思います。
派手な描写はなく、ただ一人のメキシコ人青年の姿を綴っていく。その寡黙な様は革命組織の仲間ですら不気味に思うほどで、主人公を理解、受け入れようとするより距離をおいてその行方を見守っているような流れが逆に、青年の中の圧力を表現しているのだと感じました。
その圧力はラストで一気に爆発するのですが。この力強さが、作品の力でもあるのかと。
一篇読んでは、ゆっくり吸収して、また次の短編を読みたいかと思いますー。
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