高橋源一郎著の 文藝 春号 に掲載されている作品。
連作短編とあったので前の号を引っ張り出したら、高橋源一郎氏と保坂和志氏の対談を読み込んでしまいました。(笑)
話戻り。
死出の旅に出ようという柴犬のタツノスケくん。インド洋上で思い出すのは、懐かしい 「人」 の記憶。邂逅。犬が人の知恵をつけたことの悲しみではなく、ただひたすらに、主人の帰りを待ち続ける者として、最後の時の中で振り返る。
好きな人のことを、ただ真っ直ぐな気持ちで追い求める。待ち焦がれる。思慕の暖かさが柴犬のタツノスケくんの最後を飾る、綺麗な夕日に心安らぐのでした。
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