滅多に霧の出る土地柄ではない……と思う札幌ですが、ここ二、三日、(主に東区で)毎晩のように霧が出ています。
車の運転にはなかなか注意のいる天候ですが、私は好きです。
晴れの星空や雨の日、雪の日、風の日……そして霧の夜。
雲が低く水蒸気に包まれると、妙に気持ちが落ち着きます。
こう、水分の多い空気は人の気配が近くなるというのでしょうか。ひとつの傘に入って歩いた学校帰りや、肩寄せて寒さを堪えた机の前、暖かな家の中から見上げる曇り空とか。
幸いにして梅雨も無く、雨が降ってもじめっとした気候ではない土地柄もあるのでしょうね。
今夜はいつものラジオを消して帰路につきました。
いつもより静かなエンジン音や規則的なワイパー。水を撥ねるタイヤの音。信号待ちの間、柔らかな霧が車を包んで、そのまま見知らぬ街まで迷い込むような……そんな心躍る気配と音を感じた夜でした。
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